こわいはなし

子供の頃は何か取り返しのつかないことが常に起こると思っていた。あと何秒までにあそこにたどり着けなかったら不吉だってそういう曖昧さの中で。

子供騙し的な怖い話のテレビ番組をちらっとみただけで子供代表的なびびりだった私はちらっと見ただけで眠れなくなった。
特に祖父と私しかいなかった夜なんて広い家にぽつんとしてるだけで余計怖ろしい気がしたのだ。
たまにあの頃の深夜の時計の遅さについて思い出すことがある。ちょっと睡魔が襲ってきてうつらうつらしたときの恐怖と罪悪感、寝ようとしてたなんてなんてのん気なんだろうって自分を呪った。
変わった子供だったなあってなんだかよく思い出す。